2003年の7月、写真家・宮澤聡は初めてカナダのバンクーバーに降り立った。全長900km、16日間をかけて壮大なYukon Riverを下るために。
なんか暑いな~! 気温28~30度こんな地球の上の方でもやっぱり夏! 暑い! カヤックの上では、上半身裸にライフジャケット!
ただ川は冷たい。雪解け水だからとっても冷たい。落ちたら低体温症で死ぬかもって思うと川の冷たさは、どちらかと言うと、デメリットである。そのデメリットがぼくらの川下りの邪魔をする敵とすると、ほかにもまだ敵はいる。それは、蚊、熊、それと風! 熊と蚊は、わかると思いますが風、これが意外につらい! 風が強いと全然進まない!流れのゆっくりなところで風に吹かれるとまあ~しんどい! 進まない、進まない! 2日目は、風の日だった! 結局、距離を稼ぐために上陸してランチを取ることをあきらめ、船の上で流されながら非常食をとることに。たとえば、スニッカーズとかそんな類いで。夕方には、もうキャンプ地を探してテントを張ることにした。こんな日にどう頑張ってもたいした距離はかせげないので! 結局その日は、30km弱ぐらいしか進むことができなかった。
それからぼくたちは、キャンプには欠かせないたき火をして、そこで料理をすることに。主食は、米かパスタかうどん、そば。おかずは、積んできた食材、野菜、肉(加工品)。あとは、川で調達。つまりfishing! yukon river流域には、グレイリングとパイクと言う魚がいます。ぼくたちは、簡単に釣れると思っていましたが、初日収穫ゼロ! 持ってきた食材でメシ!ただ、ぼくたちは、カヌーではありません! カヤックです。カヌーほど食材は乗りません。計算して食わないと途中から飢餓になります。川での食材、つまり魚をgetしないと、途中からおかずなしです。
キャンプでの唯一の楽しみは、やはりご飯! 魚が釣れなかったのは残念だが、カヤックを漕ぐのは、以外にたいへんで、かなり筋肉痛になります。その筋肉痛と疲労のおかげでどんなご飯でもうまい!
それとやっぱりお酒かな! うまい!
3日目、ぼくたちは、すでに川を下っていた。今日は、風もなく穏やかに晴れている。今日は距離が稼げそうです。
teslinやyukon riverは、そんなに透明感がある川ではない。雪解け水とたぶん川底が泥系なのだろう川底はぜんぜん見えない。そこの下から、所々にへんな泡みたいなものが上がっている!川底から、得体の知れない巨大生物が現れるのではないかと想像を書き立てられるような水面だ! 川幅の広さと水量の多さはまたそれらをかきたてる。川の上にいるときは、恐怖感さえを憶えるのでありました。特にyukon riverの本流は、その恐怖が倍増する!
そして、3日目ではじめて、釣りに成功!! はじめて釣ったのは、ヒロくんです。グレイリングでした。そして、seijiくんもぼくも成功し、収穫は5グレイリングでした! 白身で味は、さっぱり! 川魚なのでちょっと生臭いと言うか泥臭いと言うかちょっと癖がある。マスの仲間らしいです。
パイクは、ナマズの仲間でこんどは、パイクを釣ろうと言う目標をたてた。ただぼくたちは、やはり釣り人としては、シロウト! なかなかパイクを釣ることができない。結局、この旅の間にパイクをつり上げたのは、一度だけ! ヒロくんが釣り上げた! これが、なかなかうまい! ちょっと脂があって。身は、やはり白身。ヒロくんのお手柄である。最終的には、このあとは、グレイリングのみ! 何日も淡白な魚は、やはり飽きる! あのとき、ぼくはパイクが釣れますようにと祈っていた。どうせならば、1m越えをねらうぞ~と釣り竿を投げていた!
しかし、3日、4日と経つと大自然の中にいるのはすばらしいことなのだが、目の前に広がる川と森と空は、今のところあまり変化を見せてもらえない。文明の「ぶ」の字もない大自然だ。少し退屈になりかけたとき、それは、起きた!
あと1日、2日でyukon riverに合流すると言うところで事件が起きた! ヒロくんの身に何かが起きたのです。