TOP / DIRECTION'S EYE / Good morning yukon:yukon river
2003年の7月、写真家・宮澤聡は初めてカナダのバンクーバーに降り立った。全長900km、16日間をかけて壮大なYukon Riverを下るために。
yukon riverと言うのは、カナダのyukon準州からアラスカを経て、ベーリング海へそそぐ全長3700kmに及ぶ大河。川幅の大きいところでは、5km以上、10km以上あるとも言われている。
yukon
を下るのは、支流が何本かあるため、いくつかのルートがある。一つは、yukon riverを下るyukonルート、teslin
riverを下ってyukonに合流するteslinルート、難しいので初心者には、きびしいbig salmon riverを下ってyukon
riverに合流するbig salmonルート。基本的には、この三つのルートがメジャーである。他にも、数本マニアックなルートがあるらしい!
我々
は、もちろん全行程を下るのではない(下る人もいるらしい)! ベーリング海までは、順調に行って3ヶ月ぐらいかかるらしい。河が氷で覆われる前に下らな
いといけない! 聞いた話だと、アラスカの方は、氷がない時期が6月~9月ぐらいの3ヶ月しかないのでギリギリな感じ!
一般的な行程は、whitehorseからdawson cityの約770km~900km。ルートによって違うが、(だいたい東京から、広島か下関ぐらい)それを16日間で下るのです。
一
回川に出てしまうと引き返すことはできません! リタイヤもできません! とにかく、下るしかないのです。なんせ、大自然のど真ん中を下るのですから、し
ばらく文明に会うことはありません!コンクリートや電線さえも、しばらくは観ることがありません! つまり、道路一つ、開発一つないのです。自然が剥き出
しになっているのです。もちろんのこと町や村、一切ありませんし、もちろん携帯電話も通じません! もしものためにと思うのであれば、衛星電話を持って
行ってください! あとは、狼煙でもあげて、だれかが発見してくれることを、祈りましょう!
た
だ、一カ所だけ途中下車ができるところがあります。carmacksと言う町に、寄ることができます。ただ、そこでも350kmぐらい下らなくてはならな
いのです。だいたい、一週間から10日かかります。そこまで、死なないようにがんばって下ってください!(実際は、時期にもよるが、たくさん人が下ってい
るので何かあったら、助けを呼ぶことは、できるかもしれません)。
そんなに大変なのか?と言う方いるかと思いますが、毎年2、3人は、
亡くなっているようです。転復しておぼれてとか、夏とは言っても外気は昼間で30度近くまであがりますが、水温は、2度~5度ぐらい冷たいので(雪解け水
だから)、低体温症でになります。あと、やはり熊がでるので、気をつけなければなりません!
準備は、ちゃんとして行くべきです。ガイドを雇えば、ちょっと気楽に下れるかもしれませんが、ガイドを雇わない人たちは(ぼくたちは、基本、雇わないので)、準備をしっかりして下ります。
日本を出て、日本に戻ってくるのに、約一ヶ月ほどかかります。川の上にいるのは、16日間だけど、河に出る前の準備、それから、ゴール地点からまた、whitehorseにもどることとかをいろいろ考えるとそのぐらいは、かかってしまいます。
これから、準備に取り掛かるとしよう!